プロスペクト理論による詐欺。
【詐欺の帝王】
良本です。裏社会の仕組みが書かれていて、主に詐欺系の仕組みです。
これを見る限り、詐欺というのは思っていたよりも考えられているなと思いました。
皆さんも気をつけましょう。。。
その中でもお気に入りは。
かぶせ
あなたは200万の借金があります。次のうちどちらを選びますか?
1無条件で借金が100万円減額され、借金総額が100万円になる。
2コインを投げて、表が出たら借金が全額免除になるが、裏が出たら借金総額が変わらない。
これを行うとほとんどの人が2を選ぶそうで、
これ「プロスペクト理論」といい、損失を目の前にすると損失を回避しようとするため、
また新たな損失を被ることになる。これを「かぶせ」というそうです。
詐欺に引っかかった者を2度3度と引っ掛ける、詐欺グループの基本的手法らしいです。
なので一度詐欺にかかったことのある人は気をつけた方がいいということです。
それにしても、この本で紹介されている人のグループはかなり高給取りで、
新入店員 40万~
番頭(店長補佐) 200万~300万
店長 700万~800万
統括 1000万~
総括 5000万~
社長 1億5000万~2億
幹部 2億~3億
という内訳だそうです。これが「月給」というのだから驚きです。
もちろん税金もないので丸々自分のもの。
そして、この組織を作り出した人の物語なのでその人はもっともらっていたのでしょうね。。。
用語集
ジャンプ
返済日に全額返済できない客は利息だけ払って、返済を先延ばしにすること。たとえば
10日で5割の場合、額面が4万円で4回ジャンプさせれば、8万が利益になる。
抜き
本当は8000万の利益があるにもかかわらず、上には5000万と報告し、3000万を自分たちの取り分にすること。今回の本で紹介されている方はこれには寛容であったそうです。
ダミー店
足を洗うと言っておきながら、名簿や詐欺のノウハウを使って裏で一人で始める手法。これは徹底的に潰されるそうです。