雰囲気が高級なら味も高級に変わる!?予想どおりに不合理
雰囲気が高級なら味は変化する?
実験のため、にわか作りのコーヒーショップを開いた。
そこでは砂糖、ミルクだけではなく変わった香味料も入れることにした。(クローブ、ナツメグなど)
実験協力者が、コーヒーに好きなものを加えて、味わった後アンケートに答えてもらった。
そしてこのコーヒーにいくらなら払っていいかを考えてもらった。
その際に時々しゃれた容器に取り替えたりしてみた。時には美しいガラスと金属の容器に入れて綺麗に印刷したラベルを貼り、
小さな銀スプーンと一緒に艶消し加工の金属トレーに載せた。
そしてあるときは白いスチールカップの安っぽいものだった。
結果は、残念ながら洒落た容器に入れても変わった香味料を入れてみようと思わせることは出来なかった。
しかし注目すべきところは、洒落た容器に入れた時にコーヒーに高いお金を払っても良いという意見が多かった。
つまりコーヒーの雰囲気が高級だと、味も高級に感じるということだ。
良くテレビで高級レストランで市販のものを出してみたというものがあるが、
まさにこれである。
別の本でも、マーガリンの売り上げを上げるために、マーガリンの色をバターの色と近づけるために黄色っぽくし、
さらにアルミ箔で包んで、以前のマーガリンと味を比べてもらったところ、
黄色っぽいアルミ箔で包んだマーガリンの方が美味しいという意見が多かった。
これだけパッケージの効果は強いのである。
資本主義の世界で労働者は「雇い続けてもらえる」ことしかできない
資本主義の「給料」の意味。
資本主義の世界の「給料」の意味を知っているだろうか。
実際給料というのは、その仕事をやっていけるだけの生活費なのである。
その仕事をやっていくには、ご飯や食べ物、住む場所が必要であるが、誰にでもできる仕事は最低限の生活ができればいい。
しかし医者などの重要な仕事にはそれなりの息抜きとして、いい家に住むため、マッサージなどを受けるための余分なお金が支給される。
労働者が自分の給料を決められないというのはそういうところから来ている。
いくら労働者として優秀になり頑張って資格取得して、企業に利益を2倍にできるようになっても、自分の給料は良くても1.2倍にしかならないだろう。
つまり自分が労働者として成長し続けても、そこで得られるものとしては「雇い続けてもらえること」なのである。
そして企業が最も利益を出せる方法として使われるのは、「人に働かせる量を増やす」こと。
つまり今まで1時間で10個作っていたものを、1時間で20個作らせるということである。
現在物作りなどは自動化が進んでいるが、すべての企業が自動化を導入した場合、ただ物価が下がるだけで、
その際に生じる労働者側の被害として、首を切られるか、さらに働かされるかのどちらかしかない。
結局資本主義の世界の労働者に自由はない。
プロスペクト理論による詐欺。
【詐欺の帝王】
良本です。裏社会の仕組みが書かれていて、主に詐欺系の仕組みです。
これを見る限り、詐欺というのは思っていたよりも考えられているなと思いました。
皆さんも気をつけましょう。。。
その中でもお気に入りは。
かぶせ
あなたは200万の借金があります。次のうちどちらを選びますか?
1無条件で借金が100万円減額され、借金総額が100万円になる。
2コインを投げて、表が出たら借金が全額免除になるが、裏が出たら借金総額が変わらない。
これを行うとほとんどの人が2を選ぶそうで、
これ「プロスペクト理論」といい、損失を目の前にすると損失を回避しようとするため、
また新たな損失を被ることになる。これを「かぶせ」というそうです。
詐欺に引っかかった者を2度3度と引っ掛ける、詐欺グループの基本的手法らしいです。
なので一度詐欺にかかったことのある人は気をつけた方がいいということです。
それにしても、この本で紹介されている人のグループはかなり高給取りで、
新入店員 40万~
番頭(店長補佐) 200万~300万
店長 700万~800万
統括 1000万~
総括 5000万~
社長 1億5000万~2億
幹部 2億~3億
という内訳だそうです。これが「月給」というのだから驚きです。
もちろん税金もないので丸々自分のもの。
そして、この組織を作り出した人の物語なのでその人はもっともらっていたのでしょうね。。。
用語集
ジャンプ
返済日に全額返済できない客は利息だけ払って、返済を先延ばしにすること。たとえば
10日で5割の場合、額面が4万円で4回ジャンプさせれば、8万が利益になる。
抜き
本当は8000万の利益があるにもかかわらず、上には5000万と報告し、3000万を自分たちの取り分にすること。今回の本で紹介されている方はこれには寛容であったそうです。
ダミー店
足を洗うと言っておきながら、名簿や詐欺のノウハウを使って裏で一人で始める手法。これは徹底的に潰されるそうです。
ディズニーのファストパスはなぜあるのか。
【ヤバイ統計学】
良本です。またまた統計学の本で、非常に面白いです。
飛行機が墜落する確率は宝くじが当たる確率と一緒で、一万分の一の確率であり、
毎日飛行機に乗れば2万7000年に一回墜落する可能性があるとのことです。
そんな確率と同じ宝くじを私たちは日々買っているのですね。。。
そんな統計学の本のお気に入りは。
ディズニーのファストパスはなぜあるのか。
ファストパスとは優先予約券である。最近ではアプリでファストパスが取れるようになりましたね。
しかし、このファストパスがあることによって、実際のアトラクションの待ち時間が「なくなる」のか。
実際はアトラクションの待ち時間は「短く」ならない。
ファストパスは待ち時間を「なくす」と誤解されているが、実際は列に並んで待つ代わりに、その場所から解放されるというだけで、
食事をしたりして「待っている」のだ。ファストパスがあってもなくてもアトラクションの収容能力は変わらないのだから、
より多くのゲストが乗れるようになるのはまずあり得ない。
人間は待ち時間が長いという認識よりも、待ち列などが長いという「目に見える」認識の方が敏感に反応する。
よって、時間よりも視覚的に短い方が顧客満足度は高くなる。
アトラクションの前に並んでいる列は短く見えるが、多くの人が物理的に並んでいないだけだ。
ファストパスの存在は実際の待ち時間には何にも影響していないということですね。。。
以前からファストパスはどのような効果があるのかは気になっていたのですが、このような形で知ることができるとは思っていませんでした。
割り勘は精神的に良くない。
[http://:title]
今回は【予想どおり不合理】という本の中で非常に面白い研究があったのでご紹介します。
割り勘をすべきでない理由
学生や、社会人でもそうであるが、よほどの金持ちでもない限り奢りというのは財布的にも精神的も辛い。
しかしだからと言って割り勘をするべきではないという研究結果がある。
まず4人で居酒屋山などで10000円という請求が来たとする。その時に4人で2500円ずつ払えば、割り勘にできるが、
ここで1人2500円払う痛みが10痛だとする。テーブルでこの痛みを合計すると、40痛である。
しかし、人はお金を100円でも出すだけで、精神的な痛みは大きいという研究がある。(これを出費の痛みという)
しかし、人は100円でも出してしまったらそのあとに額が増えても、痛みはどんどん減っていく傾向がある。(感応度の逓減という)
たとえば、空のバックの中に500グラムのものが入ったら、重く感じるが元々本などがたくさん入っていれば、
500グラムの重みはあまり感じない。これを利用して、1人が10000円を支払ったとすれば、そのあとに額が増えても痛みは直線的に増えていくわけではないので
まず最初の2500円で10痛であるが、そこに2500円足しても7痛しか感じないだろう。次の2500円で5痛、さらに次の2500円は4痛ぐらいだ。このように10000円までテーブルの合計の痛みを計算すると。
奢った人の痛みは26痛ほどになる。
しかし他の3人は1円も払っていないため、痛みは0である。
つまり、割り勘をするのではなく一人がその場は奢って、順番に店に入ったら交代していけば、精神的な痛みは軽減されると考える。
非常に面白い結果です。しかしこの一人の負担はかなり精神的に来そうです。。。
よく皆さんがやっている、漢気ジャンケンは精神的はいいということですね。